体外衝撃波結石破砕(ESWL:Extracorporeal Shockwave Lithotripsy)とは?
体外で発生された衝撃波を収束させて、結石を砂状に破砕する治療です。破砕された結石は尿とともに自然に排石されます。現在尿路結石の治療としては最も安全で標準的治療です。
焦点サイズの切り替えができ石の硬さや大きさに合わせて治療できます。
衝撃波の侵入角度を最も痛みの少ない84.5度に設定してあります。
焦点深度が165mmと深く、肥満の方にも治療可能です。
石の硬さや大きさによって、1回の治療で完全に砕石されるとは限りません。
しかし、何回かに分けて治療を行うことになったとしても、以前のように手術で大きな傷を作るより、はるかに患者さんの身体の負担は楽です。また、費用は最初の1回のみで、2回目以降は入院費や薬代のみとなり処置料はかかりません。
ESWLでどうしても砕石できないような結石に関しては、TUL(尿管鏡を用いて直接尿管の中の結石を観察しながら砕いていきます)やPNL(腎盂鏡を用いて直接腎臓の中の結石を観察しながら砕きます。)、または開腹手術が必要になることもあります。この場合は、麻酔が必要になりますし、入院期間も長くなります。
ESWLは結石治療の中では最も安全で標準的なものですが、合併症がゼロというわけではありません。中でも気をつけなければならない合併症の一つに腎被膜下血腫があります。衝撃波は身体を通り抜けて結石に焦点が合うように設定しますが、通り抜けるときに皮膚や筋肉も当然少しは傷がつきます。皮下出血などが起こることがあります。それが身体の奥深く、血の巡りのよい腎臓の周りで起こったとき、腎臓の周りに出血が貯まってしまい腎被膜下血腫となります。頻度は0.1〜1%とされます。
2005年8月から2007年6月までに179件のESWLを実施しました。とても大きく硬い結石の方では最高8回施行されています。しかし、54.6%の方は1回の治療で、また約8割の方が3回以内の治療で、結石が細かく砕石され現在外来で経過観察中です。
尿路結石はそのできた部位や大きさ、硬さ、成分、などにより最適の治療方法は異なります。緊急の治療が必要な場合もあれば、治療を必要とせずに経過観察を行うだけでよい結石もあります。また痛くなければ治療しなくてよいというのも誤りで、場合によっては痛くない方が、重大な問題が隠れている場合もあります。
結石治療の適切なアドバイスは、個々の患者様の状態を観察して初めて行えます。尿路結石でお悩みの方は、泌尿器科外来初診受け付けまでよろしくお願いします。また外来診察はいつも混雑しており、皆様に大変ご迷惑をおかけしております。結石治療相談と一言添えて、初診の順番をお待ちいただくようお願い申し上げます。