眼科 亀谷 理香
眼球内の圧力(眼圧)が高まるなどして視神経が侵され、視野(見える範囲)が狭くなったり視力が落ちたりして、放っておくとやがては完全に見えなくなってしまう緑内障は失明する可能性のある病気です。しかし、眼がかすむ、見えにくいところがあるといった自覚症状は、病気の始まりにはほとんどありません。気付いた時にはかなり悪化していることが多いのです。出来るだけ障害部位が小さい早期のうちに発見して治療を開始することが大切です。
緑内障を診断するためには、眼圧検査・眼底検査・視野検査が必要になります。まず眼圧の測定です。表面を麻酔する目薬をさして測る方法と空気を吹き付けて測る方法があります。眼圧の正常範囲は、10〜21mmHgですが、近頃眼圧が正常範囲内なのに緑内障の症状がでる正常眼圧緑内障の人が多いということが判ってきました。
この診断のためには眼圧以外に眼底検査が必須です。視神経乳頭という細い全視神経線維が百数十万本集まっている部分が緑内障になると陥凹が大きくなったり、視神経線維が減ったりしますので、その有無を直接確認する必要があるためです。視神経乳頭陥凹拡大というのはこの所見の1つです。眼底の異常は一般に視野の異常より早くあらわれます。
また、緑内障の有無と進行度合を調べるために視野検査(見える範囲を調べる検査)を行います。この検査は色々な角度や場所から様々な大きさと強さの光を出してそれが見えるかどうか調べます。以上の検査で総合的に緑内障かどうかを診断します。
現在、我が国の40歳以上の約30人に1人が緑内障といわれています。ごく早期で障害の少ないうちに発見すれば、適切な治療で病気の進行を遅くしたり、ストップしたり出来ます。患者さんの半数以上が点眼薬をさすだけの治療で視力を保って、ふだんと同じ生活をしています。「緑内障はこわい」と、検査に尻込みせずに(放っておく方が恐いです)、40歳を過ぎたら、年に1〜2回はドックや眼科検診をおすすめします。
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