外科 渡辺 健児
粉瘤とは皮脂腺管閉鎖のために生じた貯留のう胞です。外側は繊維組織で被われ内容物は脂質を含むベージュ色をした悪臭のある泥状物質です。
皮脂腺の発育旺盛な青春期に多発し、好発部位は頭部有髪部、顔面(特に耳介後部、頬部など)、背部、陰部周辺などです。見た目にはしこりの中心に黒点が見られることが多く、大きさは米粒代から手拳大までになることもあります。小さいものは硬いことが多く、大きくなると泥様に軟化し、圧迫によって内容物が排泄されることもあります。
通常は痛みを伴うことはありませんが、皮脂腺排泄口より逆行性に細菌感染が起こると、化膿し発赤・疼痛・熱感が出現します。
治療は癌化の報告例もあり摘出術が基本です。摘出に際してのう胞壁を残さないことが重要で完全に切除しなければ再発する危険性があります。殆どの症例では局所麻酔下に摘出可能で外来手術で一時間もあれば終了します。また、感染して発赤の強いものや自壊してしまっているものは直ぐに摘出はせず切開排嚢だけを行い、時期をみて摘出術を予定することにしています。
皮膚のしこりを自覚した時には痛みがなくても一度受診されることをお勧め致します。
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