平成13年3月1日号 
泌尿器科の癌の話

泌尿器科 菅野 ひとみ

 泌尿器科とは副腎を含めた腎臓より下の尿路及び男性生殖器を扱う科です。常に手術適応を年頭に診療にあたるため、この分野に関しては内科の要素と外科の要素がつながっていると考えています。

 それでは泌尿器科の癌とは一体何でしょう?泌尿器科の主な癌には、副腎癌、腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、尿道癌、精巣腫瘍(睾丸の癌)、前立腺癌、などがあります。これらは、みな癌ですから、早期に治療できるかどうかがまさに運命の分かれ道です。ではどうすれば、早く発見する事ができるのでしょう?実はこれらの中で自分で早期発見が可能なものは精巣腫瘍のみです。10代から40代の男盛りの男性に見られる比較的珍しいこの癌は、自分の睾丸の片方が硬く脹れているのに痛くないという、無痛性睾丸腫脹とよばれる症状で気付きます。しかし思春期の少年の場合羞恥心から誰にも言わず、何年かたって転移による症状がでて初めて病院に来院する方もいるのです。また、痛くないのに真っ赤な尿がでた(無症候性肉眼的血尿)というのは、膀胱癌や腎盂尿管癌の初期症状に見られることが多いのですが、これも実はかなり病気が進むまで血尿がでないこともあります。副腎癌、腎癌、前立腺癌にいたっては、自覚症状での早期発見はさらに難しいといえます。さて、ではどうしましょうか?

 実は答は割と簡単です。時々泌尿器科受診することです。これらの癌は簡単な検査で殆どわかるものばかりなのです。尿検査や尿細胞診、超音波検査、血液検査、男性の場合直腸診と外陰部の診察。これらは、私達の泌尿器科クリニックの初診時にだいたい行う検査です。これだけやってOKなら、大体一年位は安心でしょう。以上の検査で引っかかった人は、少しずつ次の検査へと進んでいきます。そしてもし病気が見つかったら、さっさと治しましょう!


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