整形外科 三浦 哲
変形性膝関節症は膝で最も多い病気です。中年以降の太った女性に多く見られます。基本的には膝への負担の積み重ねによって軟骨が摩耗して生じます。一種の老化現象と言えます。
症状としては、階段の昇降時や歩行時に膝の内側の痛みを訴える事が多いです。また、正座が出来なくなったり、膝に水がたまったりします。治療の基本は、膝の負担を減らす事です。そのためには、歩く量を減らし、階段の昇降を避け、体重を減量することが必要です。勘違いされる方が多いのですが、歩くということは膝にとって良い運動と言えません。水中歩行や水泳自転車をこぐ運動等が、体重がかからず膝にやさしい運動なのです。また重要なのは、膝の安定に大きく関係する大腿四頭筋(膝を伸ばす筋肉)の強化です。方法として簡単なのは、仰向けに寝て膝を伸ばしたまま踵から床まで十五cmほど持ち上げ、数秒我慢して元に戻すという方法です。
薬としては、痛み止め(炎症を抑える効果もある)の外用薬、内服薬を使用したり、関節内に注射を行う事もあります。また膝にかかる体重のバランスを改善させるために、足底板を作成する方法もあります。
これらの治療法でも効果が無く日常生活に支障を来す患者様には手術も考慮します。若い方にはO脚を矯正してバランスを改善する骨切り術等も考慮しますが、膝関節を人工物に変える人工膝関節置換術を行うことも多いです。人工関節には耐用年数の問題や感染のリスクもあり、適応は慎重に行わなければいけませんが、痛みを取りADL(日常生活動作)を向上させる確立した手術となっています。
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