平成14年6月15日号 
慢性肝疾患について

消化器内科 渡久山 哲男

 検診などで初めて肝機能障害を指摘され病院を受診、慢性の肝疾患と診断されることがあると思います。慢性の肝疾患にも多々の原因があります。最近も話題になっている肝炎ウイルスによる慢性肝炎や自己免疫性肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝など様々ありますが、その中でウイルス性の慢性肝炎についてお話します。

 肝炎ウイルスは現在A型やB型、C型、D、Eと種々ありますが、慢性肝炎の原因となる主なものはB型肝炎、C型肝炎です。両方とも血液や体液を介して感染するものです。慢性肝炎の症状は全身倦怠感や黄疸、また無症状の方もいるのでその人にあわせた抗炎症剤の内服や静脈注射にて炎症を抑えることとインターフェロンや最近の抗ウイルス薬による肝炎ウイルスの排除が治療となります。またその慢性肝炎で問題になってくるのは正常の人より肝臓の持続的な炎症により肝硬変症や肝腫瘍となりやすい点です。そのため肝機能障害の指標となる血液検査や腹部超音波、CT、MRI、上部消化管内視鏡検査等にて肝硬変症による様々な合併症や肝腫瘍の早期発見、早期治療を行う必要があります。肝腫瘍に対しても近年、ラジオ波熱凝固療法(RFA)など身体への侵襲の少ない治療法も検討されています。

 いずれにしても最低でも三ヶ月から六ヶ月に一回は継続して、検査および診察を受けることができる医療機関にて通院を続け、合併症の早期発見、早期治療を目指していくことが大切です。


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