平成15年5月15日号 
シリーズ 糖尿病

内分泌代謝内科医師  金城 瑞樹

 みなさん、こんにちは。今年のお花見はいかがでしたか? 食べ過ぎませんでしたか?前回(2月15日号)ではカロリーの抑え方をお話しました。今回はインスリンの働きやすい人、働きにくい人についてお話ししましょう。

 その前に、「やせの大食い」なんて事をうらやましく聞いている人が多いと思いますが、逆に「少し食べただけで太ってしまう」人もいます。これは本当です。昔々、狩猟をして生活をしていた時代、狩りをして獲物を捕れた時はいいのですが、やはり水もの、捕れない日が1〜2週間続く事もあります。そうすると、普通は死んでしまいますが、生き残る人もいたわけです。それは「倹約遺伝子」という遺伝子が発達した人々でした。つまり、食べたものを出来るだけ吸収し、皮下脂肪として蓄える能力の持ち主なわけです。飢餓や戦争の食糧難の時には生き延びますが、現代のような恵まれた環境下ではむしろ不要の遺伝子です。「やせの大食い」の人は、現代人というわけです。

 さて、インスリンが効きにくくなってしまう人には2パターンあります。1つは太っている人。もう1つは運動不足です。肥満があるとインスリンが効きにくく、血糖を下げるのに多くのインスリンが必要になります。始めはいいのですが、いずれ膵臓が疲れてくるとインスリンの分泌量が減り、血糖値が上昇してきます。ですから、肥満を改善し、運動をしっかりすればインスリンの働きがよくなります。昔ながらの「倹約遺伝子」である方は特に注意しましょう。「空気吸うだけで太るのよ」と言っている、そう、あなたです。

 なお、紙面の都合上、今回をもちましてシリーズを終了させて頂きます。


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