平成15年10月1日号 
頭痛

神経内科医師  野口 悦正

 「頭が痛い」ということを経験したことがない方は珍しいのではないでしょうか?頭痛には脳出血、クモ膜下出血、脳炎、髄膜炎、脳腫瘍といった生命を脅かすような頭蓋内器質疾患から片頭痛などの機能性頭痛まで多くの疾患が含まれています。

 どうして頭は痛くなるのでしょうか?"頭の痛み=脳の痛み"と考えていませんか?実は、脳自体は痛みを感じない場所で、頭が痛くなるのは、頭部の血管や髄膜、筋肉が刺激を受けて痛みを感じるからなのです。頭痛のメカニズムは次のように考えられています。

 まず、血管性の頭痛。頭部の血管が拡張し、炎症を起こして血管の周りの神経を刺激するために痛みを感じます。ズキンズキンと脈に合わせて痛むのが特徴で、片頭痛やかぜ、二日酔いの頭痛はこのタイプです。

 次に筋肉の緊張による頭痛。頭や首の筋肉が過度に緊張して"こり"の状態になると、「頭が重苦しく痛い」と感じます。実は日本人に一番多いタイプで、緊張型頭痛と呼ばれ頭痛の約半数を占めます。心身ストレス、不安などの精神的要因、睡眠不足、うつむき姿勢、パソコン作業などが原因になります。神経質、完璧主義の性格の人に多いといわれています。

 そして器質疾患(脳の病気)に伴う頭痛。脳腫瘍や脳の出血、腫れなどにより、脳をとりまく血管や神経が引っ張られたり、圧迫されて起こる頭痛です。

 この他にも緑内障や、虫歯、中耳炎などを頭痛と感じることもあります。

 心配のいらない頭痛は多いのですが、今まで経験したことがないような頭痛や朝方に起こる頭痛、高熱をともなう頭痛などの症状をお持ちの方は詳しく調べる必要がありますので一度受診をおすすめ致します。

次のお話し

ホームページへ