平成15年12月1日号 
腎臓の働きと腎不全

腎臓内科医師  宇田 晋

 腎臓の働きが低下している状態を「腎不全」と言います。腎機能が正常の約三分の一以下になると次第に「尿毒症」症状が出るようになります。では腎不全となるといったいどのような症状が出るのでしょうか。「腎臓はどのような働きをする臓器なのか?」について知れば自ずと答えが得られます。

 腎臓は体にとっていらなくなったものや余計な水分などを尿として体外に出します。また大切なホルモンなどを作り出すなどその他にも多くの作業を黙々と行っています。尿の中に排泄される老廃物を「尿毒素」と言い、これがたまった状態が「尿毒症」です。たまったものはそもそも体の老廃物ですから食欲低下や吐き気、だるさの原因になります。

 一方生きていくうえで重要なミネラル、中でもカリウムやナトリウムは主に腎臓によってその量が調節されています。腎不全ではこれらを充分尿中に排泄できなる結果両者は有害物質に早変わりします。特にカリウムがたまると不整脈を引き起こし心臓が停止することがあります。

 腎機能が正常なら体の水分が足りない時には腎臓は尿を濃くすることによって体の外に出てしまう水分量を減らしますし、必要以上に水分がたまると尿の量が増えます。腎臓が悪くなると尿を濃くすることができなくなる結果尿の回数が増えることになりますが。、さらに腎機能が悪化すると尿量が減りはじめます。その結果過剰な水分がたまりむくみや心不全の原因になります。それ以外にも赤血球の工場である骨髄に対し赤血球を作る指令を送るホルモンを作ったり、ビタミンDを実際働ける形に変えるのも重要な腎臓の働きの一つです。腎不全になるとこれらが作られなくなるため貧血やカルシウム不足になったりするのです。

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