平成16年10月1日号
尿蛋白陽性といわれたら・・・
腎臓内科医師 相澤 純子
みなさんの中で、大抵の方は健康診断などの際に検尿を行ったことがあることでしょう。なかには、検査で引っかかっていても放置されている方もいるのではないでしょうか?
どのような場合に、尿蛋白が出現するのか? 発熱や運動による一過性のもの、起立性蛋白尿という立位によって出るものは、健康人でも出ることがあります。病的なものの場合には治療が必要となってきますが、その原因は実にさまざまです。糸球体腎炎、尿細管疾患、高血圧による腎硬化症、腎盂腎炎、尿路結石や炎症、心不全、糖尿病、骨髄腫、横紋筋融解症などがあります。その尿蛋白が病的で治療が必要なものか、また原因が何なのかをつきとめ、それぞれにあった治を行うことが大事です。診断にあたっては、採血や検尿、レントゲン、エコーやCT等の画像診断を行い、突き止めていきます。さらに糸球体腎炎等が疑われる場合には、腎生検を行い、腎臓の組織の病理診断をすることもあります。
何らかの症状が出ていれば、きちんと通院して検査をしよう、という気になりやすいことでしょう。しかし、糸球体腎炎の一部や尿細管疾患、腎硬化症、糖尿病等、進行がゆっくりで相当に病状が進行するまで症状の出現しにくい病気もあります。そのため尿所見異常を指摘されていても放置を続け、進行してしまった段階で初めて病院を受診される方もいます。その時点ではすでに治療が困難であり、すぐに透析が必要となる場合もあります。
そのようにならないために、尿蛋白陽性と言われたら、放っておかずに御相談に来られることをお勧めします。
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