平成16年11月15日号

本当に放射線科は怖いところ・・・?

放射線科医師  横山 久朗

  「放射線科は恐い。」、「放射線科へ行くとX線を浴びる。」などと放射線科で仕事をしていると他の部署の職員から言われたりすることがあります。
 

 果たして放射線科は恐い、危ないところなのでしょうか。
 

 確かにX線(放射線科で一番多く用いられる放射線)はその物理学的な作用により生物に障害を与える(具体的にはDNAの鎖に傷を与える)ことが知られています。しかしながら、生物には恒常性維持という働き(修復する能力)があり、障害が軽度であれば、切り傷を治すように修復してくれます。
 

 問題となるのはその限度を越える(修復できない)傷を与えることです。
そこでX線の被曝線量(浴びる量)の制限が決められており、法律で限度を越えないよう義務付けられています。
 

 そして、もうひとつ放射線科へ行くとX線を浴びるという点です。
 

 撮影室はX線が外部に漏洩(漏れ出る)しないように遮蔽されています。
また、X線発生装置はスイッチを押さないとX線は発生しませんのでX線は浴びません(被曝はしません)。従ってX線撮影室でも被曝するのはスイッチを押している時のみでX線発生装置のスイッチを入れない限り被曝はしません。
 

 また、検査によってはX線を曝射し続けること(消化管造影などX線TVを用いる検査)もありますが、検査をうける方に対しては照射範囲(X線のあたる範囲)はできる限り小さく、曝射する時間もできる限り短くし、検査を行う側も防護着を着用して被曝の軽減をはかっています。
 

 このように放射線科では医師、診療放射線技師、看護師がX線被曝に絶えず注意を払って検査を行っておりますので安心して検査をお受けになって下さい。

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