平成17年7月15日号

腎臓の働きと薬

腎臓内科医師  岩崎 美津子

  病院に通院されている大部分の方が、薬を処方されていると思います。のみ薬は、胃腸から吸収されて血液の中に入りいろいろな効果をあらわし、その後は肝臓で別の物質に変化して(これを代謝といいます)血液中から消えたり、腎臓を通って尿中に出ていく(これを排泄といいます)などして、体の中から消えます。そのため薬の種類によっては、肝臓や腎臓が悪いと体の中からなかなか消えずにたまっていき、効果が強くなりすぎたり、中毒症状や副作用が出たりすることがあります。

 

 腎臓の働きは年齢とともに低下し、七〇歳になると若いときの六〜七割にまで落ちるとされています。また、腎臓病のほかにも、高血圧や糖尿病、心臓病などの病気があると、腎臓の働きが低下することがあります。

 

 腎臓の働きは、血液検査では"クレアチニン"の値でみますが、腎臓の働きが悪くなってくると、この値が高くなってきます。クレアチニンの値が正常より少しでも高くなったときには、腎臓の働きは正常の半分以下に落ちています。

 

 腎臓の働きが悪い方が特に注意しなければいけないお薬には、胃潰瘍治療薬、心臓の治療薬、糖尿病治療薬、抗菌薬、痛み止めなどがあり、これらの中には、腎臓の働きの程度によっては、のむ量を少なくしなければいけない薬や避けた方がよい薬があります。病院で出される薬は、担当の医師が量を調節して処方しているので問題はありません。しかし、市販の薬や栄養補助剤でも、多くのむと副作用や中毒症状などが出てくるものもありますので、腎臓が悪いといわれた方は市販薬などを避けるようにし、どうしてものみたいときには担当の医師に相談するようにしてください。

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