口腔外科医長 金井 郁代
クリニカルパスという言葉はアメリカの用語がカタカナ書きでそのまま日本に持ち込まれたもので、ひとつの疾患に対するその病院の標準的治療の内容を時系列的に記載し治療の流れを概観できるようにした標準治療計画書のことです。
当院でもいくつかの疾患にパスを使用しています。パスには大きく分けて医療者が使う診療用パスと患者様への治療説明のための患者様用パスがあります。診療用パスは患者様に安全かつ効率的な治療を提供することを目的に作成しており、1日単位で治療に必要十分な医療行為と患者様の状態を把握するのに必要な観察事項が記載されています。
医療者はパスにしたがってその日の治療と患者様の状態観察を行い、次の日も規定通りの治療が可能かを確認しながら治療を進めます。
一方、患者様用のパスは治療の説明すなわちいわゆるインフォームドコンセントのために作成しています。
患者様用パスには入院中に患者さんが受ける治療の内容が検査、注射、処置、食事、安静度、入浴、飲み薬、などの項目別に具体的にわかりやすい表現で記載されています。患者様に治療内容を具体的にお知らせすることで安心して入院生活を送っていただき、さらに余裕を持って退院後の生活の準備をしていただけるようになるべく入院前の外来診療時にこのパスをお渡ししています。パスは非常に有効なものですが標準治療計画ですので治療方針が確立されていないものや状態が不安定な患者様には使用できません。また一度作成されたパスも内容や運用方法についての定期的な見直しが必要で当院でも毎月のパス委員会で細かな修正を行っています。
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