眼科医長 中川 里絵
今年も花粉症のシーズンがやってきました。私を含め花粉症患者にとっては、春の訪れを感じてワクワクする反面、ちょっと憂鬱で複雑な季節です。花粉症は様々な全身症状を伴う病気ですが、今回は主に、アレルギー性結膜炎についてお話したいと思います。
アレルギー性結膜炎とは、花粉などの異物が結膜(白目の表面部分)にくっついた際に、異物から体を守るために働く防衛機能(免疫)が過敏に働きすぎて、様々な眼の症状を引き起こす病気です。眼の痒み・充血・涙目などの症状が代表的です。日本ではスギ・ヒノキの花粉によるものが有名ですが、それ以外の花粉やハウスダスト・ダニ・カビなどでも同じことがおこります。
アレルギー性結膜炎に対する主な治療は点眼薬ですが、最近では花粉の飛散開始日の二週間くらい前から治療を開始することにより、症状が軽くすむことが確認されています。前年の気温や地域にもよりますが、スギ花粉症の場合は、二月に入るころを目安にして治療を開始するのが良いといわれています。症状が重くなってから薬を使ってもすぐには効果が出ない場合もあり、それだけ不快な症状を長引かせることになったり、強いお薬を使うことにもなりかねません。また重症になると眼をこすりすぎて黒眼に傷がついたり、白眼がはれたりすることもあります。症状がひどくなる前に眼科専門医を受診して、適切な治療を受けることをお勧めします。早めの治療で、気持ちよく春をむかえましょう。
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