泌尿器科医師 平野 雅巳
近頃、夜中にお手洗で何度も目が覚めて困っていませんか。年齢のせいとあきらめる前に、この原因を探ってみませんか。原因によっては改善できる場合もあります。お手洗いが近い状態には夜の尿量が多くそのため回数も多い夜間多尿と、夜の尿量はさほど多くないが回数が多い夜間頻尿とがあります。この二つの見分け方は難しくなく、いつ・どのくらいの尿が出たかという記録を数日つけていただければだいたいわかります。
夜間多尿の原因は年齢によるホルモンの変化もありますが、単なる水分の摂りすぎも考えられます。水分の摂取量は食事の他には一日一〜一.五リットルもあれば充分です。また血圧、心臓や腎臓などの内科の病気が原因で起こる場合もあります。
夜間頻尿の方にはまずは生活習慣を少し変えていただきます。具体的には夕食前に軽く運動する、そして睡眠前に半身浴で腰から下をよく暖めると効果のある方が多いようです。眠りが浅く目が覚めたついでにお手洗に行く夜間頻尿では、眠りが浅いことが問題ですので睡眠薬が有効です。また男性であれば前立腺肥大症という尿の通り道が狭くなる病気の症状としての夜間頻尿もあり、尿の通り道を広げる薬で多くの方に効果が得られています。
他の原因として膀胱の機能に問題がある場合がありますが、この場合は尿の出し残り量が重要です。出しきれない尿が沢山あれば膀胱の尿を出す力が弱くなっているので、膀胱の力を強める薬を使います。尿の残りが少ない方は膀胱が広がらずに尿をあまり貯められない状態なので膀胱の広がりをよくする薬を使います。これらの薬をつかうには現在飲んでいる薬や病気(緑内障など)との関係も重要ですので、泌尿器科外来受診の際にはその情報をお知らせください。
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