平成19年11月15日号
狭心症について

循環器医師  星野 公彦

 狭心症とは冠動脈の動脈硬化やけいれんにより心筋への血流が不十分となり、虚血(必要な血液が臓器に供給されていない状態)が生じる為におきる病気です。症状としては胸痛や胸部圧迫感などを伴います。冠動脈が詰まり心筋が壊死に陥ると、より重い病気である心筋梗塞になります。心筋梗塞は死亡率の高い危険な病気であり注意が必要です。

 狭心症の診断には患者さんの症状をうかがう問診が大変重要です。症状の内容により狭心症の疑いが強いかどうか参考になります。上記の様に症状としては胸痛、胸部圧迫感、息切れなどがあります。胸痛、胸部圧迫感は前胸部に生じる事が多く、しばしば喉頭部の締め付ける様な感じや下顎部痛を伴います。また左肩甲部痛、肩こり、左上肢の痛みや心窩部痛を伴う事もあります。一般に狭心症発作は数分間の事が多く、十五分以上続く事はまれです。

 狭心症は労作により症状が出現する労作性狭心症と安静時に症状が出現する安静時狭心症に分類されます。労作性狭心症は寒い日の朝、階段や坂を登る際に起きる事が多く、また安静時狭心症は明け方や早朝起床直後に起きる事が多い狭心症です。

 診断は胸部レントゲン写真、心電図、運動負荷心電図、長時間連続記録心電図、血液検査、心エコー、心筋シンチグラム、造影CT、冠動脈造影検査などによりなされます。

 発作の予防には、糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙といった冠動脈の動脈硬化を進展させる危険因子の改善が重要です。

 発作時の治療としては必要に応じて入院し、経過観察をしたり薬物治療を行います。冠動脈狭窄が高度であり狭心症発作が生じる場合は、経皮的冠動脈形成術や冠動脈バイパス術などの血行再建術が行われます。

 以上の様な症状が御自分で気になる方は、一度循環器内科を受診して下さい。

ホームページへ