心臓カテーテル室
カテーテル診療の紹介
血管撮影室では、冠動脈造影検査、冠動脈形成術・ステント留置術、透析時のシャントや四肢の血管拡張術、不整脈治療であるアブレーション治療、ペースメーカー植込み術など、循環器疾患に対してさまざまな検査や治療をおこなっています。医師、看護師、放射線技師、臨床工学技士が協働しチーム医療を提供することで安全に検査・治療を受けられるよう、また低反発のベッドやリラクゼーション音楽を導入することで快適に過ごせるよう努めています。夜間・休日・二次救急などの急な検査・治療にも対応しています。
以下に当院で行っているカテーテル診療の一部を紹介します。
虚血性心疾患に対するカテーテル診療
手首または肘または足の付け根を穿刺し、動脈を介しカテーテル(管)の先端を冠動脈(心臓の筋肉に酸素や栄養を供給している動脈,図1)に挿入し、造影剤を注入します。冠動脈に狭窄や閉塞がないか診断できます(図2.図3)。
治療が必要な場合は、カテーテルを使って治療を行うPCI(経皮的冠動脈インターベンションPercutaneous Coronary Intervention)を行います。バルーンカテーテルを用いて狭窄や閉塞した冠動脈を物理的に拡張したり(図4)、ステントと呼ばれる金属の網を狭くなった血管の壁に留置することにより血管を支える治療方法(ステント留置術)です(図5)。また必要に応じ、血管の中を超音波で診断したり(血管内超音波)、血管内の血栓を吸引したりします。これらは目的に応じ種々のカテーテルを組合せて行います。
不整脈に対するカテーテル診療
心臓電気生理検査(EPS : Electrophysiology Study)と呼ばれ、心臓に電極カテーテル(電極のついた管)を静脈または動脈を介して心臓に挿入し、心臓内部の電気現象(電位)を記録し、心臓の内側から電気刺激を与えることにより不整脈の原因の特定を目的とする検査です(図6)。
頻脈性不整脈(病的な早い脈が起こる不整脈)では、EPSで診断し、高周波カテーテルアブレーション(経皮的心筋焼灼術)を行い治療します。これはアブレーションカテーテルを用い、カテーテル先端からの高周波通電により心筋組織に熱を加え、不整脈の原因となる心筋部分を焼灼し根治をはかる治療法です(図7)。EPSと高周波カテーテルアブレーションは同時に行い、ほとんどの頻脈性不整脈が適応になります。また難治性不整脈に対してはEnSite noncontact mapping systemによる3次元マッピング装置(図8)を使用し対応しています。
その他
- 心不全の原因検索。必要に応じ、右心カテーテル、心筋生検を行います。
- 心臓以外の血管拡張術。
- シャント(バスキュラーアクセス不全)
- 腎動脈(腎動脈狭窄症)
- 下肢の動脈(下肢閉塞性動脈硬化症) などの血管拡張術。
- 徐脈性不整脈に対する治療。ペースメーカー植込み術、本体交換術。
- 経皮的僧帽弁交連裂開術(PTMC)。
- 下大静脈フィルター。
循環器疾患全般にわたり対応できる体制を整えております。循環器疾患にお悩みの方は受診をしてください。非侵襲的検査(心電図や心臓超音波などの身体に負担のかからない検査のこと)を行い、必要がある場合にカテーテル診療を行います。ただし疾患の重症度によっては当院で対応できないこともあります。その場合は当院で転院先を紹介させていただきます。
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