地域包括ケア病床
地域包括ケア病床とは
急性期治療を経過し、病状が安定してきた患者様に対して在宅や介護施設への復帰に向けた医療や支援を行う病床です。 在宅療養の不安に寄り添い、安心して元の生活に戻れるようにサポートさせていただきます。
当院地域包括ケア病床の理念
私たちは、住み慣れた地域で暮らす人々に対して、その人の人生を尊重し、その人らしい生活が送れるように支援します。
1. 患者様へ目線を合わせ「やりたいこと」を1つでも多く叶えられる病床をめざします
2. 患者様の「おもい」に応え、信頼される病床をめざします
3. 患者様やご家族が退院後も安心して過ごせるように地域とのつながりを大切にします
4. 患者様を中心に全員が笑顔で過ごせる明るい病床をつくります
入院から退院までの流れ
入院対象者、期間、費用
入院対象者
・急性期治療が経過し、「自宅環境の整備」が必要な方
・在宅復帰に向けた「リハビリ」が必要な方
・退院までに介護サービスの調整が必要な方
・在宅で療養中に「介護者の休養」のための一時入院を希望される方(レスパイト入院)
入院期間
入院上限日数 |
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60日以内 |
入院費について
入院費は「地域包括ケア入院医療管理料1」を算定し、包括制(注射・投薬・リハビリ・検査等の費用を含む。一部例外あり)となります。 年齢や保険の種類などにより、食費・入院費のご負担金は異なりますので、詳しくは当院医事課までお問い合わせください。
地域包括ケア病床の特徴
広い病室
大部屋は4人部屋ですが、一床ごとに窓があり、広い空間で入院生活を過ごしていただくことができます。 また、フロアにはラウンジがあり、それぞれの時間を過ごしていただくことができます。
- <病室>
- <ラウンジ>
多職種による退院支援
退院後の生活に不安を抱える患者様やご家族様のニーズや課題を理解し、個々に応じた退院支援・調整に取り組んでいます。 そのために、入院時より退院後の生活を視野に入れたサポートを医師やリハビリスタッフ、介護福祉士、医療ソーシャルワーカー等と協働し、 患者様やご家族様が安心して退院できるように支援します。また、地域の医療・福祉機関と連携してその人らしい生活が継続できるよう“つなぐ”支援を目指しています。
機能向上に向けたリハビリテーション
医師の指示の下、リハビリを実施しています。内容は患者様の疾患、身体的状況により異なりますが、 主に歩行獲得のための機能訓練や自宅退院に向けての日常生活動作の練習が中心となります。実施時間は1日20〜60分となりますが、 リハビリの効果を最大限に引き出す上で、自主トレーニングなども行っていただきます。それぞれの課題に応じた練習を行えるよう支援をしていきます。
ある調査では高齢者は1年のうち、5人に1人が一度以上の転倒を経験していると言われています。入院中の転倒を防ぐため、 またリハビリで獲得した能力を入院生活で発揮できるよう、多職種による病室ラウンドを定期的に実施し病室やベッド周囲の環境の調整を実施しています。
生活支援・レクリエーション
生活の自立支援
患者様に入院前の生活をお聞きしながら、自分自身でできることを増やせるように、日常生活動作(食事・排泄・入浴・着替え・身だしなみ等)の 獲得を支援しています。リハビリの進行状況を見ながら、洗濯を干す動作や食器を洗う動作など、これまでご本人が担っていた家庭内での役割や社会的な 役割を再開できるよう、日常生活場面におけるリハビリとして余暇時間を利用して家事練習を行うこともあります。
レクリエーション
入院生活を過ごされる患者様が、余暇時間を通して、一般的な娯楽や趣味・嗜好を楽しめるように、社会的な距離を保ちながら、 歌のリズムに合わせた体操をはじめ、塗り絵などのレクリエーションを行っています。また、季節感を感じられるように、 四季にちなんだ行事を企画・開催することもあります。日々の入院生活やリハビリに対する意欲の持続につなげるものです。
認知症患者への支援
入院すると病気や怪我による体の症状や慣れ親しんだ場所が変わることで、ストレスを感じる方が多くいらっしゃいます。 認知症の方はストレスや環境の変化に適応することが難しくなり、混乱してしまうことがあります。地域包括ケア病床では、 医師・看護師・介護福祉士・看護補助者・リハビリスタッフ・事務など様々なスタッフが患者様の困りごとを伺ったり 患者様の言葉ではない表現方法を把握することで、入院生活が安心して過ごせるようお手伝いさせていただいています。
入院までのサポート
サポート項目とサポート内容
項目 | サポート内容 |
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1.入院相談 | 掛かりつけおよびご入院中の医療機関よりお電話にてご相談を承ります。 お問合せ担当 地域医療連携室 看護師 お問合せ電話番号 042-742-3577(病院代表) |
2.情報提供 | 現在の患者様の状態を確認させていただくため、医療機関からの診療情報提供書等をFAXにて送っていただきます。 FAX:042-743-1463 |
3.入院日の決定 | いただいた情報に基づいて、受け入れ可能かどうかなどの判定をさせていただきます。受け入れ可能な場合には、病床の空き状況などを踏まえ、入院日を調整し、ご紹介いただいた医療機関へお知らせします。 |
4.入院 | 入院当日は、「患者さまサポートセンター」にて入院手続きをしていただきます。 |
レスパイト入院について
レスパイト入院とは
レスパイトとは「ひと休み」「休息」という意味です。在宅介護をされている方の疲れが蓄積し限界を超え、介護困難となる事を予防する目的で短期入院出来る仕組みです。 また近親者の冠婚葬祭、介護者の病気、旅行など家族の事情で一時的に在宅介護が困難になった場合にも利用できます。
レスパイト入院対象患者
病状が安定しており、地域のショートステイの利用が困難で、何らかの医療的処置を要する方や病院での介護を要する方が対象となります。
留意点
日常使用されている薬剤や栄養剤、衛生材料等はご持参いただきます。また、レスパイト入院中は、原則として検査・治療・処方・他科受診等は行いません。
ご相談・お問合せ
かかりつけ医やケアマネジャーなどを通して、お電話にて地域医療連携室 看護師へご相談ください。 日程等についてはご希望に添えない場合がありますのであらかじめご了承ください。
お問い合わせ先
さがみ林間病院 地域医療連携室 看護師
〒252-0385 神奈川県相模原市南区上鶴間7-9-1
受付時間:月曜日~金曜日 8時30分~16時45分
第1・3土曜日 8時30分~12時30分