回復期リハビリテーション
回復期リハビリテーションとは
回復期リハビリテーションとは、脳血管疾患または下肢の骨折等の患者さまが薬物治療・手術などの急性期の治療を終了し、社会復帰のために集中的にリハビリテーションを行う目的で入院する専門病棟です。
ここでは、従来の機能回復訓練に加え、自宅での日常生活を想定した実践的なリハビリテーションを行います。
発症から治療(リハビリ)、自宅に帰るまでの流れ
「急性期リハビリ」と「回復期リハビリ」と「生活期リハビリ」との違い
急性期リハビリ | 回復期リハビリ | 生活期リハビリ |
---|---|---|
疾患に対し治療が必要であり、リスク管理に重きを置き、廃用症候群の予防を中心とした発症早期に実施するリハビリ |
命の危機を脱してもまだ医学的・心理的サポートが必要な時期の患者さまを対象に、自宅や社会へ復帰を目標として、多くの医療専門職がチームを組んで集中的に実施するリハビリ |
病院を退院後、在宅生活を送りながら通院し、心身機能や日常生活動作の維持・改善を目的としたリハビリ(医療保険で行う外来リハビリ、介護保険で行う通所リハビリがあります) |
入院対象と入院期間
入院対象 | 上限入院期間 |
---|---|
脳血管疾患等の発症または手術後、義肢装着訓練を要する状態 | 150日 |
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、多部位外傷 | 180日 |
大腿骨、膝関節等の骨折の発症後または手術後の状態 | 90日 |
廃用症候群を有しており、手術後または発症後の状態 | 90日 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節等の損傷後の状態 | 60日 |
股関節または膝関節の置換術後の状態 | 90日 |
※当院の平均入院期間は、脳血管疾患の場合64日、運動器疾患の場合36日です。患者さまの状態により入院期間は変動します。
当院回復期病棟の特徴
広い病室
大部屋は4人部屋ですが、一床毎に窓があり、広い空間で入院生活を過ごしていただくことができます。
フロアにはラウンジもあり、テレビ鑑賞や図書室にある本で読書をするなど、それぞれの時間を過ごしていただくことができます。
- <病室>
- <ラウンジ>
病室と同じフロアにあるリハビリ室
病室とリハビリ室が同じフロアにあることで移動時間の無駄なくリハビリが行えます。患者さまの現在の状態がリハビリスタッフだけではなく医師や看護師、介護士など様々なスタッフにも見やすくリハビリを生活に活かすことのできる環境になっています。
自宅を意識した環境(日常生活動作室)でのリハビリ
回復期病棟には日常生活動作室(ADL室)があります。
ここでは料理や掃除、洗濯などの家事訓練や畳での立ち座り訓練など日常生活に必要な動作の訓練ができます。
病状変化に対応できる体制(急性期病棟との連携)
体調の変化、急変に対し専門医による診察、急性期病棟での治療が可能です。(一部の科を除きます。また病状によっては他院での加療となります。)
透析設備があるため透析患者さまの入院も可能です。
患者さまに寄り添うチーム医療
チーム医療とは、患者さまを中心に多種多様な医療スタッフが、各々の専門性を持ち、目標を共有し、患者さま・ご家族さまの目指す姿に近づくよう関わることを指します。
当院では看護師のみではなくリハビリ担当療法士や介護福祉士など多種多様なスタッフが同じフロアにいます。
様々な職種同士の情報交換がスムーズに行え、患者さまと決めた目標に沿ってフロア全体で統一した関わりが出来ます。また、ご家族さまが来院された際は現在の状況を様々な職種の観点からお伝えすることができます。
入院相談から退院までのサポート
医師、看護師、薬剤師、各分野の専門療法士、介護福祉士などが連携したチーム医療で、患者さまやそのご家族さまのサポートをいたします。
回復期リハビリ病棟 入院までのサポート
1.入院相談 | 患者さまやそのご家族さま、および入院中の病院からの相談を電話でお受け致します。医療相談室 TEL:042-742-3577 ご連絡をいただいた後、ご希望に応じて相談日や病棟見学を設定させていただきます。(現在、病棟見学は中止させていただいております) |
2.情報提供 | 具体的な病状や現在の患者さまの状態を確認させていただくため、入院中の医療機関から入院に必要な書類(診療情報提供書、ADL票、血液検査データ)をFAXで送っていただきます。 FAX:042-743-1463 |
3.入院日の決定 | いただいた情報に基づいて、受け入れ可能かどうかなどの判定をさせていただきます。受け入れ可能な場合には、病床の空き状況などを踏まえ、入院日を調整させていただきます。 情報提供をいただいた当日に判定結果を出すことを目指しています。 |
4.入院 | 入院当日は「患者さまサポートセンター」にて入院手続きをしていただきます |
回復期リハビリ病棟 入院中のサポート
1.入院時 | 医師、病棟スタッフが運動機能面を評価するとともに、生活状況や退院先のご希望などをお聞きし、今後の目標を設定します。 |
2.入院中 | 患者さまとともに目標に向かって、治療・リハビリを進めてまいります。 ご家族さまともカンファレンスを開き、リハビリの経過報告、介護保険サービスの提案や入院期間の検討をさせていただきます。 ※回復期リハビリ病棟には入院期間制限があります。詳しくはこちらへ |
3.入院中の外出・外泊 | 医師の許可が出た場合に限り、病院周辺への外出(病院スタッフが同行)や外泊ができます。 |
4.退院に向けて | 地域のケアマネジャーや在宅支援サービス担当者と情報の共有し、退院の生活もサポートします。 ご希望に応じて、ご自宅を訪問し、生活に必要な福祉用具の選定や住宅改修などについてもご提案させていただきます。ご自宅での生活が困難な場合には施設入所のご支援も致します。 |
退院後の生活
約87%の方が自宅へ退院されています。状況に合わせて自宅への家屋調査、ご家族さまへの介助指導などの退院支援をしています。(世の情勢により家屋調査や介助指導を行えないことがあります。)
退院先(2021年度)
歩行能力の推移(2021年度)
お問い合わせ先
さがみ林間病院 医療相談室
〒252-0385 神奈川県相模原市南区上鶴間7-9-1
医療相談室
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その他お問い合わせ、ご相談など随時対応いたします